人権は国境を越えて:導入5年目を迎えるマーストリヒト原則

5年前、国家の領域外義務に関するマーストリヒト原則が経済的、社会的及び文化的権利分野に導入されました。自国の領域外の行為に対して国家に責任を問うために、これらの原則が市民社会組織によってますます使われています。以下のETO Consortiumの最新ニュースが明確にするように、現在人権義務は国境を越えよく認識されています。


政府間組織やその支配国が他国の政府に公共サービスを削減せよと言うことは、人権義務侵害でしょうか。食糧の権利に基づく義務を、他国の気候変動の影響によって悪影響を受けている国家に完全にまかせておけるのでしょうか。海外ビジネスネットワークの手中にある政府が自国民守らないため、それらの人々を強制退去させるパワフルな企業を持つ他国の人権義務はどうなっているのでしょうか。人権を守るためには、自国の領域内での政府の行為を見るだけでは十分ではありません。投資協定の交渉、破壊的な気候変動への取り組み、あるいは事業企画のための法的枠組みの構築であろうと:国際関係の中に人権はますます融合され現在重要な権限となりました。これは、人権は保護を与えるという価値観の普遍的広がりによる必然的結果です。

人権義務は現在国境を越えてよく認識されています。これらの義務は同時に1カ国以上の、そして時には全国際社会によって引き受けられます。個々の国または侵害を受けた被害者の観点から、これらの義務は「領域外」に及びます。5年前の2011年9月28日、約40人の国際法及び人権の専門家がマーストリヒト大学と国際法律家委員会によって開催された会議において集まりました。彼らは、経済的、社会的及び文化的権利分野におけるマーストリヒト原則を導入しました。それらの原則は国際法から引き出され広範な法的研究に基づきます。専門家たちは世界のすべての宗教に属しており、国際人権条約機関及び地域の人権団体の現在及び過去のメンバーを含み、そして学術及び非政府専門家だけでなく国連人権理事会の現在及び過去の特別報告者をも含んでいました。

「発足後5年間で、マーストリヒト原則は自国の領域を越えて人権の観点から国家がまさに何をすべきであるかを確認するための重要な権限となりました」と国際法律家委員会法務・政策ディレクター、イアン・サイダーマン氏は言います。「国家がその海外活動において権利を尊重し保護せねばならない一方で、国際協力及び援助を通して人々の権利の世界的実現を促進する義務を彼らは持ちます」。
 

国家の領域外義務は国連人権システムの中でますます呼びかけられており、多国間企業や他の事業計画に関係して国家間の条約交渉における議題として取り上げられています。2015年7月、初のセッションで国々への演説中、先住民族の権利に関する国連特別報告者であるビクトリア・タウリ・コープス氏は言いました:「幸運なことに、経済的、社会的及び文化的権利分野での国家の領域外義務に関するマーストリヒト原則は、先住民族の権利における法の適用を明確にする大いなる可能性を持ちます。そして政府間ワーキンググループが指針を求めるための強力なリゾースを提供するでしょう。

「多国間事業は、単にひとつの例に過ぎません。国境を越える義務は広い適用範囲を持ちます」とマーストリヒト大学のフォンス・クーマンス教授は言います。「マーストリヒト原則は自国の領域外での行為に対して国家に責任を問うために、市民社会組織によってますます使われています。これらの原則の適用はまた学術研究の主題にもなっています。最初の5年間で既にこれらの原則が役立つということが証明されたのは喜ばしいことです」。
 

さらなる参考資料:

Maastricht Principles on Extraterritorial Obligations of States in the area of Economic, Social and Cultural Rights

シェア・ザ・ワールズ・リゾースィズ(STWR)は、ETOs for human rights beyond bordersを支持する多くの市民社会組織のうちのひとつです。

オリジナル・ソース: ETO Consortium.
 

フォト・クレジット: riacale, flickr creative commons